雨後のキノコ
皆さん、こんにちは。
6月も下旬になり、雨と湿気が多くなってきました。
気温も高く、どこかジメジメとした空気が続きますね。
この『ジメジメ』という言葉。
いい印象を抱いている人は少ないのではないでしょうか。
人が言葉に抱く印象は、どこから来るのですかね。
嫌な体験か、不快感か……例えば『燦燦と』、なんて言われると、気分が上に……
うーん、暑そうだ。難しい。
『ギラギラ』、『ジメジメ』……『カラッと』晴れてほしい、なんて言いますが、
これは乾燥と穏やかな日差しを示してるんですかね……印象でしかありませんが。
さて、何の話かというと、キノコの話です。
ジメジメした空気は私もあんまり好きじゃありません。
汗はかくし、洗濯ものは乾かないし、油断するとカビが発生します。
しかし自然の傍にいると、『彼ら』にとっては必要な季節なのだと感じます。
それが、特にキノコ。
キノコといえば秋のイメージですが、梅雨時も負けてはいません。
少し歩くだけで種々様々なキノコを見ることができます。
私はキノコについては素人もいいところ。
食べられるのかどころか名前もわかりません。
「色々生えてるなぁ……」と観察するくらい。
地面から、薪から、丸太から、切り株から。
時には道のど真ん中に。階段の木に。
逞しい彼らを見ていると、少しだけ『ジメジメ』も悪くないなと思います。
さて、キノコを観察して歩いていると、少し珍しい生き物に出会いました。
ヌメヌメの体、ブーメランのような頭……『コウガイビル』という
ウズムシの仲間です。
ヒルというと血を吸うイメージですが、コウガイビルは血を吸いません。
血を吸うのはヤマビルというヒルです。
……ヤマビルがいっぱいいる地域にいたこともありますがやつらの体はゴムのように
伸びて全然千切れないので塩をかけるしか退治方法がないんです。
まあそれは置いておいて。
コウガイビルはヤマビルと違い、とても繊細な体をしています。
『細いナメクジ』というとその脆さがわかると思います。
すぐ体が千切れちゃうので、そっと元通り戻しておきました。
コウガイビルはヒルと名前がついていますが、プラナリアに近い生き物です。
再生力も高い。再生力が高い生き物はすぐ千切れます。
すぐ千切れるから再生力が高いのか。
彼らはミミズなどを食べて生活しています。
そして乾燥にめちゃくちゃ弱いのです。
梅雨時くらいしか地表を這ってることはないので、
見つけたい方は石や丸太をひっくり返してみてください。
ムカデとかヤスデも出てくると思いますが、もしかしたらいるかもしれません。
興味のない方は、見かけても塩をかけたりせず、害はないのでそっと見送ってあげてください。
……そうそう見ることはないと思いますが、念のため。
大谷リオ
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